これまでNO.2の選び方や育て方について考察をしてきました。今回はNO.2を従える社長もまた成長していく必要性についてお伝えしていきます。
■良禽択木
良禽択木(りょうきんたくぼく)という言葉はご存知でしょうか。
賢い鳥は自分が過ごす木を選ぶという意味で、要するに、優れたNO.2は自分が仕えるに相応しい、有能で尊敬できる社長を選ぶということです。
社長がNO.2に対してさまざまな期待を寄せることはもちろん理解できますが、期待を抱くのは何も社長だけではありません。NO.2もまた社長に対して求めることがあることを知っておく必要があります。
■三國志に見る、主君を見限った2人の参謀
魏、呉、蜀による三国鼎立が成立する以前、魏の曹操は河北4州を支配する袁紹と対立していました。袁紹の元には荀彧(じゅんいく)という優れた参謀が仕えていましたが、荀彧は袁紹が大事を成し遂げる器ではないと見限り、魏の曹操に仕えることにしました。
そして後に曹操の懐刀となった郭嘉(かくか)も袁紹に仕官する機会がありましたが、袁紹と面会した郭嘉は「袁紹は人物を使う機微を知らず、体面ばかりを取り繕うだけで、決断力もない無能な人間」とあっさり見限りました。
袁紹は名門の出で、外見も威厳があり堂々とした人物だったと言われていますが、内面は陰険で他人を疑い深い一方で佞臣の讒言を簡単に受け入れてしまうような迂闊な人物だと評されています。
郭嘉は荀彧と同郷のよしみもあり、魏の曹操に仕えていた荀彧から推挙される形で曹操に仕えることになりました。曹操は郭嘉こそ自分に大業を果たさせてくれる人物と見込み、郭嘉もまた曹操こそ自分の主人として惚れ込んだそうです。
魏の曹操は荀彧と郭嘉といった優れた参謀を得たこともあり、その後袁紹を官渡の戦いで打ち破り、三國志時代の中心として勢力拡大していきます。
名門の出で、時流も手伝って一時的には勢力が大きくなろうとも、トップの在り方で優れた人材が去り、没落していく事例で、袁紹の話は反面教師として学びが多いと思います。
■NO.2に尽くされる社長であるために
優れたNO.2は社長を引き立て、支援するばかりか、社長よりも優れた部分も持ち合わせています。それでいながら、社長に仕え、尽くすのは社長の考え方や能力、ビジョンなどに対して、尊敬や共感の念を抱いているからです。
三國志といった歴史の事例に見るように、優れた人材は魅力あるトップの元でなら嬉々としてその役割を果たそうとするでしょうが、そうでない場合には早晩去っていくものです。
では、NO.2に尽くされる社長であるためには何が必要でしょうか。いくつかのポイントがあります。
※詳しくは、こちらのサイトをご覧ください。
「DREAMJOB Innovation Lab」
https://dj-innovation-lab.com/?p=2655